今日もNLPフィールドのお越し下さって
ありがとうございます。
以前から本を書きたいと思っていたのですが、
なかなか出版社の方ともご縁が触れられず、
もしかしたら、もっと他の内容の本を書くことが
今求められているのかもしれないと感じて、
これまで書き溜めてきたものを公開することにしました。
きっとどんな形であれ
届く人には届くことを願って、
そして、読んでくれた人のココロの中のストーリーが
書き換わって、喜びや幸せに繋がってもらえると嬉しいです。
この本は、初心者向けにNLPを分かりやすく
書いたものです。
登場人物が二人出てきます。
もし、この登場人物にあなたの姿を投影できるようでしたら
ぜひ、自分のことのように読んで頂けると
嬉しいです。
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1.渋谷武士の場合
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「私立大出の先輩の話なんて、参考になりませんよ。」
渋谷武司は、部下に親切にアドバイスした時に、
思いもかけずに、こう言われた。
渋谷は、東京の有名私立大学出身で、独身。
約12年、レンガを積み上げるように、
着実にこの仕事の経験を積んできた。
地味ではあったが、いくつかの成果もだして、
上司からも信頼されていた。
丁度1年前、上司から
「こんど、お前の下にもう一人配属されるから、
面倒見てやってくれ。」
渋谷はそう言われた。
そして、配属されたのが、
国立大学大学院出身の宮本潤也だった。
宮本は、ブランドもののスーツを着ていて
身のこなしはさっぱりしていた。
身長は180cmぐらいで、細身のため
どこか神経質な感じが見た目からは伝わってくる。
着心地を重視して、あまりブランドにはこだわらない
(よく言えば)どっしりとした渋谷とは
どこか対称的な感じだった。
周りからの話によると
宮本は、前の職場では扱いきれずに
渋谷の職場に転属されたというもっぱらのうわさだった。
配属直後の頃、
渋谷は宮本と一緒に飲みに行ったときに、
こんな愚痴を聞かされた。
「自分は、この会社で専門性を活かしたかったのに、
実際は、地味な作業ばかり。
そして1年やって、やっと仕事に慣れたかと思えば、
今回のように異動させられる。
会社は、自分のキャリアのことなんて何も考えてくれないんですよ。」
宮本は、グラスを少々乱暴に置いた。
渋谷も昔は、宮本と同じように感じていた。
しかし、立場というものがある。
渋谷は宮本の方を向き直し、意識的にゆっくりと話した。
「会社はチームで動いているんだ。
時には、会社の状況で個人の希望が通らないこともある。
しかし、地道にやっていればきっと誰か見てくれているし、
そうなれば、自分の好きなことをさせてもらえる可能性だって
大いに出てくるさ。
それに、今のこのご時世、会社で働けるだけでも幸せなんだぞ。」
宮本は、渋谷の目も見ずに
冷めてはいるが、確固たる口調で答えた。
「渋谷さんのいうことは、わかりますけれども、
それは、単なるきれいごとですよ。
会社なんて、いつまでも自分の面倒を見てくれる
わけないじゃないですか。
僕は、そんな下ばかり見て自分を慰めるような生き方を
したくないんですよ。」
そして、宮本は、渋谷の目を見つめた。
明らかに、上からものをいうような目つきだった。
渋谷は自分をひどく否定されたように感じた。
これまでも、
宮本の発言にはとげとげしいところがあったが
我慢はできた。
しかし、今回は、
渋谷自身が、これまで目を背けて見ないようにしてきた
自分の深いところを覗き見られたような、、、
何かをえぐられたような痛みを感じたのだった。
(つづく)
いよいよ8月から
NLPフィールドが秋のプラクティショナーコース開催に
向けてスタートします。
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posted by nlpfield at 18:54|
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